コース目次
アカデミーモジュール 0 · オリエンテーション
Consilienceを使い始める
このレッスンで学ぶこと
- Consilienceを、オントロジーエージェントのワークスペースと簡潔に説明できる。
- 3つの層(ワークスペース、グラフ、エージェント)を挙げ、どれが正本かを説明できる。
- ObsidianやNotionとの違いを説明できる。
- このコースの進め方を理解できる。
ノートを書き続けると、知識はやがて散らばります。会った人はあるノートに、その人が勤める会社は別のノートに、会社の製品はさらに別のノートにあります。各ノートは単独なら問題ありませんが、"では、これらはどうつながるのか?"と尋ねても、検索やフォルダーでは答えられません。
Consilienceは、そのつながりを見つけます。書いたノートを読み、そこに登場する人、会社、製品、アイデアと、それぞれの関係を抽出します。散らばったノートは、つながったナレッジグラフになります。
内蔵AIエージェントがそのつながりをたどり、1つのノートだけでは答えられない質問に回答します。Wikiリンクを追加する必要はありません。いつもどおりに書くだけです。
フォルダーをワークスペースとして使う
Consilienceのワークスペースは、ディスク上の通常のフォルダーです。取り込み手順も特殊なファイル形式もありません。Markdownノート、PDF、コード、画像は、一般的なファイルのまま残ります。アプリがフォルダーを監視するため、Finderやターミナルで行った編集もすぐに反映されます。
- ノートは最初から最後までプレーンなMarkdownのままです。Extraction(ファイルを読んでグラフへ反映するAI処理)が書き換えることはありません。
- 最近使った項目からワークスペースを削除しても、フォルダーには触れません。一覧の項目だけが消えます。
ファイルが常に唯一の正本
文書から抽出した事実は再抽出できます。同じオントロジーを保つには、文書と一緒にグラフ、語彙、人が行った判定も書き出してください。会話履歴は別に保存されます。
フォルダーへ.consilience/graph.nqファイルを置けば、AIを実行せずに別の端末でグラフを復元できます。
ナレッジグラフ
ノートから抽出したエンティティ、関係、ステートメントを出典とともに保存するグラフです。原文の事実は再抽出できます。既存のオントロジーを保つには、グラフ・語彙・判定も保存します。
オントロジーワークスペースとは
グラフ表示("Knowledge graph"、⌘⇧G)を開くと、Consilienceの処理を目で確認できます。各ノート、そこから抽出された各エンティティ(人、組織、場所、アイデア)、それらの関係が、線で結ばれた球として表示されます。
エンティティをクリックするとプロフィールが開き、種類、つながり、登場するノートを確認できます。関係にカーソルを合わせると、その関係がどのノートのどの文から来たかを、Consilienceが正確に示します。
| 層 | 内容 | 失われた場合 |
|---|---|---|
| Markdownワークスペース | 自分が所有するフォルダー内の通常ファイル:ノート、PDF、コード、画像 | 唯一の正本。抽出が変更することはない |
| ナレッジグラフ | ノートから抽出されたエンティティと型付きの関係 | 文書の事実は再抽出できます。同じ結果を保つにはグラフも書き出します。 |
| AIエージェント | 複数のドキュメントをまたいでグラフのつながりをたどり、質問へ答える | 会話履歴は文書やグラフとは別に保存されます。 |
オントロジーとは?
オントロジーは、世界をオブジェクトと関係として記述する方法です。"Minjun works at Acme"を3つに分けると、(Minjun) → works at → (Acme)になります。ドキュメント全体を検索する代わりに、その中のオブジェクトと関係をたどります。
大規模組織の分析担当者は、大量の資料をこの方法でモデル化し、つながりを追って手がかりをたどります。ある原材料が不足したとき、それに依存するすべての注文へ移動できます。Consilienceは同じ考え方を自分のノートへ適用します。
Obsidian、Notionとの違い
すでにObsidianでノートを管理している場合、同じフォルダーをConsilienceのワークスペースとして開けます。同じMarkdown、同じ[[wikilinks]]で、変換は不要です。違いはその先にあります。
- Obsidianが表示するのは、自分で入力したリンクだけです。Consilienceは手動リンクを必要とせず、文章を読んでエンティティと関係を自動で抽出します。
- Notion AIはページを見つけ、要約します。ひとつのページについて尋ねる場合には便利ですが、複数ページの事実をつなぐ必要がある質問は見落としがちです。
- Consilienceは、ノートから抽出したグラフ上で推論します。複数のノートをまたいでつながりをたどり、回答までの経路も示します。ドキュメントを土台に質問し、作業を進められます。
このコースの使い方
- モジュールは、最初の操作から実践的なワークフローまで順に進みます。各レッスンは約7〜18分です。
- 試してみるボックスには、その場でアプリ内で行う操作が具体的に書かれています。
- クイズで、考え方を理解できたか確認します。各回答には短い理由があります。
- 進捗はこのブラウザーに保存されるため、いつでも中断し、続きから再開できます。
- ワークスペース
- Consilienceが開く、ディスク上の通常フォルダー。1ウィンドウにつき1つ。
- ナレッジグラフ
- ノートから抽出したエンティティと関係のネットワーク。動的な3Dマップとして表示される。
- エンティティ
- 人、組織、場所、アイデアなど、ノートが言及する対象。
- 抽出
- AIがファイルを読み、グラフへ反映する処理。読み取りだけを行い、ファイルを書き換えない。
- エージェント
- 複数のドキュメントをまたいでグラフのつながりをたどり、回答する内蔵AI。
実際に確認する
- Consilienceをダウンロードして起動します。本当の初回起動では、再び開くワークスペースがないため、タイトルバーの選択欄に"No workspace"と表示されたメインウィンドウの"Open a workspace to get started"へ直接移動します。
- ここで止めます。どのボタンを押し、フォルダーを接続すると何が起きるかは、次のレッスンで扱います。
アカウント、クレジット、セットアップなしで、アプリのメインウィンドウまで到達しました。
次へ
これでひとことで説明できます。Markdownフォルダーからナレッジグラフが育ち、その上でエージェントが推論します。 次はアプリに最初のフォルダーを指定し、ワークスペースを切り替える方法を学び、最初の抽出でグラフが満たされる様子を見ていきます。
グラフは読むほど賢くなる
Consilienceが推論できるのは、AIが読んだファイルだけです。ファイルツリーの色付き点は状態を示します。赤い点は"not read yet"、オレンジの点は"changed, not caught up yet"です。点をクリックしてファイルを追加または更新すると、その時点からエージェントの知識が増えます。
取り込む資料が増えるほど、エージェントが届く範囲も広がります。ワークスペースを最新に保てば、回答も磨かれていきます。