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アカデミーモジュール 2 · ナレッジグラフの構築と管理
インポート:ソース抽出ウィザード
このレッスンで学ぶこと
- どの画面からでも「ソースを抽出」ウィザードを開き、ファイル、フォルダ、URL、Notionページをまとめて取り込める
- 5段階のパイプラインとファイルごとのステータスバッジを読み、各ソースで何が起きたかを把握できる
- 中断、保留、停止した抽出を「再開」「再試行」「再抽出」から復旧できる
- .consilienceignoreでファイルを恒久的に除外し、必要に応じて「復元」できる
- 一括構築の実行中に、チャットメッセージを待機させるか送信するかを判断できる
PDF、Notionページ、会議の録音、Web記事をグラフで活用するには、まずワークスペースのノートとして取り込みます。
「ソースを抽出」ウィザードでは、ファイル、フォルダー、URL、Notionページをまとめて取り込めます。5段階のパイプラインが資料のコピーを読み、Markdownノートに変換します。
続いて、その中の人物、概念、関係をグラフへ取り込みます。元のファイルには一切変更を加えません。作成されたノートから参照できる状態で、attachments/に保管されます。
対話で構築し、維持する
デスクトップで対話から構築を始める
「このファイルからオントロジーを作って」と依頼してください。エージェントはファイルを取り込み、必要な語彙の調整をしてから抽出を実行し、完了した結果を待ちます。バックグラウンドでの進行はアクティビティセンターで確認できます。
現在のグラフの状態に応じて、未設定の種類の補完、同義語の整理、トピックマップの再作成など、必要な管理ツールを選びます。構築済みの知識を整え、維持する作業も対話で依頼できます。
通常の権限モードでは、意味を変える提案を確認・承認してから適用します。変更した文書や失敗した項目だけを選んで更新できます。利用可能なツールはローカル環境とホスティングで異なります。
ウィザードを開く
ウィザードは専用の「ソースを抽出」タブで開きます。あらゆる取り込みの起点となるため、複数の場所からアクセスできます。
- 左サイドバーの「新規ドキュメント」の隣にある「ソースを抽出」ボタン
- ショートカット
Cmd+Shift+I(macOS)またはCtrl+Shift+I(Windows)。設定 → ショートカットで割り当てを変更できます - コマンドパレットの「ソースを抽出」アクション
- macOSのメニューバー:移動 → 「取り込みウィザード」
- 自動表示:未抽出のドキュメントがあるワークスペースを開くと、保留中の項目を入力済みの状態でウィザードが自動的に開きます
- アクティビティセンターの「このワークスペースのナレッジグラフを構築しますか?」などの案内からも、対象リストを設定して開けます
1つの機能に3つの呼び名
ほとんどの画面では「ソースを抽出」と呼びますが、実行ボタンは「インポート」、macOSの「移動」メニューでは「取り込みウィザード」と表示されます。いずれも同じ機能です。
追加できるソース
ソースを追加する方法はいくつかあります。ウィザードのタブを開いた状態でウィンドウ内へドラッグするか、ドロップゾーンをクリックしてファイル選択画面を開きます。「手動で追加」メニューからは、「ファイルを追加」「フォルダを追加」「URLを追加」(1行に1件、複数貼り付け可能)、「Notionからインポート」(検索、ページ展開、対象の選択)を利用できます。
| ソース | 形式 | 処理方法 |
|---|---|---|
| ドキュメント | docx、pptx、hwp/hwpx、epub、odt、rtf | 端末上で内容に忠実なMarkdownへ変換 |
| 表計算 | xlsx/xls/xlsm/ods、csv/tsv | 端末上で変換 |
pdf | テキスト中心のPDFは高速なローカル処理を使用。スキャンや画像中心のPDFはビジョンOCRで読み取り、図をattachments/へ保存 | |
| 画像 | png、jpg、gif、webp、bmp、tiffなど | ビジョンOCRで文字を抽出。元の画像は必ず添付ファイルとして保持 |
| 音声 | mp3、wav、m4a、flac、oggなど | クラウドで文字起こし |
| ウェブページ | http(s) URL | 取得して変換。PDFのURLにも対応 |
| Notion | ページ | Markdownとして取得し、Notion/フォルダへ保存 |
| プレーンテキスト | md、txt、json、yaml、xmlなど | そのまま取り込み |
| 旧形式・不明 | .doc、.ppt、不明なバイナリ | 添付ファイルとして保持し、代替ノートを作成 |
コードフォルダは別の経路で処理します。ノートのパイプラインを通らず、「インポートするコード(構造を維持)」に表示され、フォルダ構造を保ったままコピーされるため、コードインデックスが読み取れます。リポジトリ内のREADMEやPDFなどのドキュメントは、同じ実行内で通常どおり抽出されます。
「添付済み」はグラフに入っていない状態
旧形式の.doc、容量の大きすぎる画像、文字を読み取れないスキャンなど、Markdownへ変換できないファイルもあります。その場合も、ウィザードは元のファイルを添付した代替ノートを作成し、チェックマークの代わりにアンバーの「添付済み」バッジを付けます。
添付済みとは、ファイルがワークスペース内に安全に保存された一方、内容はナレッジグラフに入っていないことを意味します。バッジにポインターを重ねると理由を確認できます。
一括インポートを実行する
初めての一括インポート
- ウィザードを開いてソースを追加する
Cmd+Shift+Iを押し、ドキュメントのフォルダをドラッグするか、「手動で追加」を使います。各行には、ドキュメント、PDF、表計算、画像、ウェブページ、Notionなどの種類が表示されます。 - リストを整理する
Xボタンは、今回の実行からその行だけを外します。禁止ボタン(「抽出から除外」)は、ワークスペース内のファイルを恒久的に除外します。詳しくは後述します。
- 「インポート」を押す
ワークスペースが開いており、1件以上のソースが一覧にあると、ボタンを押せるようになります。グレー表示の場合は、ツールチップで不足している条件を確認できます。押すとすぐに処理が始まります。
- 進行状況を確認する
5段階の処理をリアルタイムのチェックリストで追跡し、ファイルごとの一覧で各ソースの状態を確認できます。並列処理の量を示すゲージは、余裕があれば速度を上げ、負荷が高ければ抑えるよう自動調整されます。
- 完了する
✓「ドキュメントの準備ができました」と表示されたら、「ドキュメントについて質問」、「ナレッジグラフ」、「さらにインポート」へ進めます。問題のあるファイルがあれば、対応が必要な項目があることをヘッダーで知らせます。
チェックリストの5段階は、次の順序で進みます。
- 「ファイルを読み取っています」:ルールベースでMarkdownへ変換。すべてのソースがすでにワークスペース内のノートなら省略されます
- 「トピックを把握しています」:AIが分野固有の語彙を整理し、その領域に合った抽出を行えるようにします。語彙が最新なら省略されます
- 「ナレッジグラフを抽出しています」:AIが各ノートを読み、エンティティと型付きの関係をグラフへ書き込みます
- 「関連項目をつないでいます」:同じ実体に見える項目へ印を付けます。自動的に統合することはありません
- 「テーマ別に整理しています」:新しいグラフ内のまとまりを見つけ、名前を付けます
ファイルごとのステータスバッジは次のとおりです。
- スピナー:変換中。「OCR…」:ビジョン処理または文字起こしを実行中
- ✓:ノートの書き込み完了
- 「添付済み」(アンバー):代替ノート。理由はポイントして確認できます
- 「失敗」(赤):エラーはポイントして確認できます
- 「上限がリセットされると完了します」(アンバー):一時停止中。上限のリセット後に自動で再開します
実行中に画面を見守り続ける必要はありません。完了時にはアプリが通知します。ウィザードのタブは常に1つだけなので、途中で別の作業へ移り、あとから戻れます。「抽出を停止」は、新しい処理の割り当てだけを止めます。すでに進行中の変換はバックグラウンドで完了し、作成されたノートはワークスペースに残ります。
中断、保留、再試行
- 保留
- AI使用量の上限に達したため一時停止している状態です。失敗ではありません。ジョブを保持し、上限がリセットされると再開します。
- 再試行停止
- 問題が繰り返し発生したノートです。アプリは自動再試行を止め、任意のタイミングで使える「再試行」を表示します。
- 更新あり
- 抽出後にディスク上のファイルが変更された状態です。アプリが検知し、グラフを更新する操作を提示します。
- .consilienceignore
- .gitignoreと同様に機能するワークスペースごとのファイルです。一致する項目は、以後の抽出とコードインデックスから除外されます。
- 抽出ゲート
- 一括構築中にチャットを送ると表示される、待機か即時送信かの選択画面です。完成したグラフに基づく回答を得るために使います。
実行途中でアプリを閉じる、席を外す、使用量の上限に達することもあります。変換済みの項目は自動でスキップされるため、続きから再開してもノートが重複することはありません。未完了の項目はアプリから案内されます。
- 「抽出が中断されました」:未完了のソースを再開するか確認します。「再開」でウィザードに再設定し、「破棄」で残りのジョブを取り消して、以後の案内を止めます
- 「抽出を再試行してください」:繰り返し失敗したノートに対して「すべて再試行」を実行できます
- 「アプリ外でノートが変更されました」:抽出後にディスク上で編集したノートに対して「再抽出」を実行できます
- ナレッジグラフの調整 → 「抽出」では、対象範囲(「Y件中X件をAI検索へ追加」)と「AI検索に追加できなかったノート」の一覧を確認でき、各ノートのエラーと「再試行」ボタンが表示されます
ファイルを継続的に除外する
エクスポート、機密情報、自動生成物など、スキャンすべきでないファイルもあります。.consilienceignoreは、.gitignoreと同じように機能するワークスペースごとのファイルです。一致する項目は、今後のすべてのスキャンで抽出とコードインデックスの対象外になります。ファイルを除外すると、すでにそのファイルから生成された情報も削除されます。
- ウィザードの取り込みリスト:禁止ボタン(「抽出から除外」)
- ファイルツリー:右クリック → 「抽出から除外」
- ナレッジグラフの調整 → 「除外済み」タブには、「一覧」(検索と「復元」)、「参照」(チェックボックス付きファイルツリー)、「ファイルを編集」(パターンの直接編集)の3つの表示があります
# one gitignore-style pattern per line
*.snap
build/
/drafts/private-journal.md
!keep.mdXは今回の一覧から削除、禁止はファイルを除外
取り込みリストのXは、今回の実行からその行だけを外します。禁止はファイルを.consilienceignoreへ書き込み、「除外済み」タブで「復元」を押すまで、今後のすべてのスキャンから除外します。
確認ダイアログ(「抽出から恒久的に除外しますか?」)で違いを説明しますが、表示されるのは初めて禁止ボタンを押したときだけです。以後はすぐに実行されます。
参照ツリーで「除外済み」と表示される行は、.gitignore、依存関係ディレクトリ、除外された親フォルダのいずれかに含まれます。ルールが別の場所にあるため、ここでは解除できません。
グラフ構築中にチャットする
一括構築中にチャットへ回答すると、未完成のグラフだけが検索対象になります。そのため、構築中に最初のメッセージを送ると、「ナレッジグラフを構築中」ダイアログが開き、進行状況(「Y件中X件のノートを抽出済み」)と、「抽出完了後に送信」、「今すぐ送信」、「キャンセル」の3つの選択肢が表示されます。選択内容はその構築が終わるまで記憶されるため、ダイアログは最大1回だけ表示されます。
待機中のメッセージは入力欄の上にある帯へ表示され、構築が落ち着くと自動的に送信されます。それまでは「待たずに送信」、「編集して再登録」、「削除」を選べます。1件のノートを保存しただけでは、このダイアログは表示されません。直近の編集がまだグラフに反映されていない可能性を、控えめなヒントで知らせます。
まとめ
実際のソースを初めてインポートする
Cmd+Shift+I(Windows:Ctrl+Shift+I)を押して「ソースを抽出」を開きます- PDFを1件ドラッグするか、「手動で追加」→「URLを追加」から記事のリンクを貼り付けます
- 「インポート」を押し、5段階のチェックリストが進む様子を確認します
- ✓「ドキュメントの準備ができました」と表示されたら、「ドキュメントについて質問」を押し、そのソースだけが答えられる質問をします
内容に忠実なMarkdownノートがワークスペースに追加され、元のファイルはattachments/に保存されます。チャットは新しいノートを根拠に回答します。
端末上で変換し、安全に停止できる
ドキュメント変換は端末上で行われます。端末外へ送られるのは、ウェブ取得、OCR、文字起こしだけです。
いつ停止しても安全です。すでに変換中の項目はバックグラウンドで完了し、ノートもそのまま残ります。大規模なインポートを一時停止しても、失うことなく後から再開できます。
これで取り込みの全体像を理解できました。さまざまな形式を追加でき、元のファイルには手を加えず、失敗から復旧でき、除外は継続的でありながら解除可能です。次は、抽出によって実際に何が構築されるのか、エンティティと関係を支えるオントロジーを見ていきます。